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執筆者の写真望月 大仙

令和五年 不空羂索観音祭


 当山では昭和60年の9月に東大寺三月堂にて、懸仏の本尊を開眼した時より、毎年9月の吉祥日に観音様のお祭りを催すこととしております。 本年も当山信徒の皆様が集まり、観音様への感謝の祈りを共にいたしました。


 ただ本年は今まで導師を務めてきた父・曠靖が体調不良のため出席できず、 私・大仙が 導師を務めさせていただきました。



 不空羂索観音法を修し、普賢光明寺の一層の発展と信徒の皆様の守護を祈念いたしました。非常に厳かで、参列された皆様も改めて観音様のご利益を心身で感じられた法要であったと感じております。



  今年の観音祭では 東大寺三月堂で、かつてお花を供える行法が行われていたということにちなんで、皆様からお花のご寄進を募りました。普段よりも多くのお花をお供えして、観音様を荘厳することができたこと改めてお礼申し上げます。


 法要の中で、行者の手によって供花の偈文を皆様と共に唱えながら次々とお花を供えていく様子は、皆様のお心こそがお堂を飾っている姿を見事に表しているように感じられました。




 また、本年の御朱印は弟の禅観が描いた不空羂索観音を採用し、小田原別院の本尊開眼十周年の記念御朱印として配布いたしました。文字の方は銅色の墨汁を用いて一枚一枚、私が時間をかけて丁寧に書いたもので、我ながらよくできているのでは無いかと自画自賛を。

※こちらは10/22の小田原別院での観音祭でも配布いたします。



 法要の中では「執金剛神」の講式次第を行いました。こちらは東大寺の図書館にあった江戸時代の「執金剛神講式」を参考に厳修したものです。



 執金剛神はかつては東大寺初代別当である良弁僧正が念持仏とされていたことから三月堂の北に祭られ、昨今は年に一度の御開扉が12月16日に行われております。執金剛神はかつて、三月堂の中心におかれていたという説や、平将門を討ったという伝承もあり深く信仰されてきた尊像であります。


 しかし、現在ではその信仰は失われ、単なる天平時代の美術品が如く扱われていることには、なんともモヤモヤしたものを感じております。このことに関してはまた来月の法話会にてお話をさせていただきます。よろしければ聴聞にお越しください。

(10/1(日),3(火),7(土)午後一時より 鎌倉山本堂にて)


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