毎年、当山では本尊不空羂索観音様のお祭りとして、9月に皆で集まり本尊の修法を行い、一年の息災安穏を感謝し祈念する法要を開いております。しかし、コロナ禍の影響で人数を制限しなければならないとなった時に小田原別院での観音祭の開催を始めました。今回は三回目となる小田原別院での法要です。
小田原別院は平成21年にできた道場で、小田原支部の会員の皆様の集会所兼道場として建立されました。その後、本尊の不空羂索観音像も平成25年に開眼され、不空羂索観音信仰の拠点として新たな出発を果たしました。
当時の私はまだ学生で、有髪でありまして。当時の写真を見直すとすこし気恥ずかしくなります。この道場ができてから13年、本尊開眼から9年の月日が経ちました。毎月の法話会で小田原支部の皆様が訪れ、少しずつお寺らしい空気を纏いつつあります。
今回の法要においても、支部の皆さまが大勢集まり、この法縁の素晴らしさを改めて共有することができました。
しかし、現在の小田原別院は十分にその道場を活かしきれていないというのが現状です。そのことは常々私は気にかけ続けて来ました。この道場は夕日の滝まで車で30分ほどであり、場所も閑静で修行するにはもってこいの立地にあります。
法要の前にも早朝から気温一桁の寒空のもと滝行を行い、心身ともに清浄としてから法要に臨みました。このような強みも活かし、修行の道場としての在り方を確立していくこともできると感じております。
同時に、この場に集う皆様にとって心安らぎ、何よりも安心することのできる場となることを何よりも大切にしたいと思います。
来年は本尊開眼10周年の節目の年となります。この小田原道場をより発展させることができますよう信徒の皆様と力を合わせて精進して参りたいと思います。
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